トヨタ クラウンワゴン(E-GS130G)のピットマンアームを
DIYで試行錯誤しなから取り外した記録です。
硬くて外れない。素人整備の限界を感じる。
どうやって外すのか?
最終決断として破壊取り出しに至った理由も書いてます。
作業時間
本日は梅雨の合間の曇り空です。天気予報では雨の気配なし。
そうなると1日時間を取って……
本当に自分でもできるのか?
ド素人が手を出していいのか?
きっと苦戦するぞ?
という作業に手をだしました。
ド素人が苦悩しながら試行錯誤での作業時間は
6時間30分でした。
きっとプロの方は、リフトでささっと車を持ち上げて、
インパクトレンチでブヒッってボルトを外して、
でっかいポールジョイントプーラーを用いてサクサクと外すんだろうと思います。
2時間かからないのと違うかな?
まあー、それをド素人がしたらどうなったかってことです。
交換する部品
クラウンワゴンのピットマンアームという部品を交換です。

トヨタ部品番号 #45401-39315 です。
実は社外品も探したけど見つからず、純正部品を取り寄せている。
固定されているナットは2ヵ所だけ。つまり外すナットは2個だけです。
ナットを外すのはいいんです。
問題はナットを外してからこの部品を抜き取るのに苦戦するってことなんですよ。
この部品は、ハンドル根元のステアリングボックスと、
タイヤの旋回角度リンクのタイロッドという部品に
ハンドル操舵角度を繋げる超重要部品です。
つまり、ステアリングボックスと、タイロッドの2ヵ所へ
ナット止めされているってことです。
トヨタ純正部品です。元々黒色の部品です。
ミゾ切り部分で取り付け角度を間違えないためにミゾを飛ばしているところがあります。
そこに白色のマークが記されてますよ。

貧乏症で錆が嫌いな”なが~ン”です。
ちょっとでも部品が長持ちするようにと願いを込めながら、
油性シャシーブラックで塗装しました。

事前調査
この部品を交換する前にネットで事前調査しました。
クラウンワゴンでは、足ガクガク病のウイークポイントらしく、
この部品を交換した記事が散見します。
それだけ交換する人がいるのだから、
交換作業している内容があるかと調べたのですが、
“なが~ン”の検索がどんくさいのか見つかりませんでした。
クラウンワゴン乗りってお金持ちが多いのかなー、
整備工場やディラーで整備してもらった系の内容ばかりがヒットする。
または、「キューピー3分クッキング」のように、
“これ”が”こうなった”という、ビフォーアフター的にサラリと流されて、
交換後の走行フィーリングがこうなった。というレビュー的なものばかりなり。
まあーねー、
交換するのに苦戦した的な内容にでくわさなかったので、
自動車整備として当たり前な工程で済む、または、
その逆に変なノウハウが必要で試行錯誤で交換したので
手順を見せたくないのどちらかなんだろうなー。
他車種で探すと、スズキ ジムニーにてこの部品交換事例が多数あります。
それも痒いところにとどくような写真が満載だったりします。
ステアリングボックスからピットマンアームを抜き取るのに、
ものすごく大きなギヤプーラーを用いたり、
どうしても外れないときはピットマンアームを削り取る。
ふむふむ。そうなるか?と….
ジムニーよりは、きっとクラウンのほうが部品が大きいだろう。
でも、大きいだけで理屈は一緒だろう。
大きいなりに苦戦するだけだろう。というのが”なが~ン”の前調査でした。
大きい壁を取り外す
車体を持ち上げてウマをはめます。右前輪のホイールを外して車体下に潜り込みます。
ピットマンアームってすぐに見えるとこにあるんだよね。
取り外すナットも、すぐ目の前に2個あるだけです。

しかし、ステアリングボックス側固定ナットのすぐ前に、立ちふさがる壁があるんです。

この壁はジムニーにはないらしい。
つまり、壁が塞ぐことでまっすぐに工具が入らないという……
難易度3倍増しってとこですか?
その立ちふさがる大きい壁を取り外してみます。

部品名は、フロントフレームロット SUB-ASSY といいます。
ちなみに部品番号は 51301-30010 です。

ボティー拠れ防止のサポートメンバとかの目的で設置されているものかな?
細いけど、けっこうしっかりした部品です。重さもそこそこあります。
立ちふさがる大きい壁を取り除いたところで、
その壁を固定するための“大きなステー”がフレームに溶接されている。
つまり、壁が小さくなっただけ……。

いやいや、工具を差し込みやすくはなったぞ。
それでも、ステアリングボックスシャフト正面に壁があることに違いは無く、
この時点でベアリングプーラーのような、
まっすぐ引き抜く工具は使えないことが決定です。
整備書だとどんな作業工程が記されているのだろう。
この手の部品ってまっすぐ引き抜くことが前提だと思うんだけど、
まさかのステアリングボックスごと取り外して
先端からピットマンアームを取り外すとかいうのだろうか?
“なが~ン”はステアリングボックスを取り外すってのは考えてませんよ。
それって大事になります。
もしかしてパワステホースが云々っていう作業が発生するよね。
そういうのはしたくないよ。
工具が入らない“壁”との戦い
ここからが試行錯誤の始まりです。
まさに、DIYならではの苦悩が始まります。
まずはピットマンアームの取り付けナットをどちらから外すかです。
なが~ンは難易度の高いほうから外す派です。
だって、手に負えないと判断したときに元に戻すときの手順が減るからです。
難易度が高いのは、もちろん“小さい壁”となっているステーが立ちふさがる方です。
ステアリンクボックスシャフト先端のナットを緩めます。
2面幅30mmのナットです。ごついねー。
このナットを外せるかが最初の難関らしいです。
他車種での情報ですが、すごく固くてくじける人もかなりいるらしいです。
確かに、このナットはものすごく固かったです。
ド素人によるちょびっとだけ車弄りの経験での判断です。
おそらく13Kgぐらいのトルクで締め上げられているんと違うかな。
まあー固いけど、錆で膨らんだスバル君のボルトナットを外してきた“なが~ン”には難なく外せました。
ナットがほどけてネジ溝があらわになりました。

後は差し込まれているピットマンアームを抜くのです。
そう、引き抜いたらいいんです。
それで最難関とされる山場を突破できるのです。
ここまではっきり見えている。錆の気配もない。
こんなの実は楽勝じゃん?と……
手を伸ばして、けっこうな力で引き抜いてみます。
ステアリングボックスのシャフトにピットマンアームが
ものすごくしっかりと食いついてます。
軽くハンマーでコンコンとして打検してみるのですが、
ステアリングボックスのほうからも音を感じるので
本当にえげつなく食いついていると判断です。
ハンマーで叩いて、シバイて、リンチして、抜き取るっていうのは….
ステアリングボックスが壊れたら大変なので不許可です。
当たり前ですが、スライドハンマーをひっかけて
“ガンガン”とショックを与えて引き抜いたら、
ステアリングボックスのクリアランスがズレてオイル漏れになりますよ。
トーチで炙ってからハンマーでコンコンってのは……
もっと最悪のアラスジにします。
火を使うのは最後の手段にて….
ジムニーなどの他車種では、
先端に大きいギヤプーラーをかけて回す。
というのが多いみたい。
または三角形の包み込むようなポールジョイントプーラーを
先端にまっすぐ被せてですね。
“なが~ン”の車体では先端に壁があるのでどちらの手法も物理的にできません。
そうなると横から差し込んで強引に広げる工具の類です。
社長が亡くなって廃業された整備工場からもらった
“ポールジョイントプーラー”を差し込んでみますが小さいのです。
メーカー型番不明、「TR-15」と記されているプーラーです。
※用途が近い現行品はこちら
そうなると痴呆親父に売りつけられたガラクタ工具を発掘です。
錆屑工具の中に使えそうな工具無し。
手が赤錆で茶色く染まっただけです。
小奇麗だけど壊れていると思われる工具をほじくります。
“なが~ン”が知識がないことをいいことに、壊れている綺麗な工具を、
「こいつはピカピカやから気持ちいいやろ。こういうのも持っていたいやろ?」
って高額で売りつけられているのよね。痴呆親父に……。
メッキ肌が残っている道具って痴呆親父が使っていないってことですよ。
何故に使わないのかについては、壊れているのが大半ってことです。
壊れたので鉄屑箱に放り込んでそのまま。
でも工具なので部品取りとか考えて雨に打たれないところに置いてあったってことですね。
その中に、ガタガタに口が欠けたポールジョイントプーラーがありました。
どうしたらポールジョイントプーラーの口が欠けるのよ。
ぜったいにポールジョイントではない、別の用途で強引な使い方して
一部分にだけ負荷をかけて欠けさせたに違いない。
その工具が、なんと社長死亡整備工場から頂いた、
使いこなされた工具と同じメーカー型番という偶然です。
壊れる前の状態もわかるので、それと比較しまして….
欠けた部分をまっすぐに広げて力が全体にかかるようにしてやれば、
こいつでなんとかなるんじゃね。
痴呆親父の壊れた工具を削り倒します。
ステアリングボックスの先端シャフトにあてがって
差し込めるようになるまで削り倒しました。

左が、社長死亡整備工場からもらったものです。
“なが~ン”の大事な整備工具として余生を過ごしてますよ。
右が痴呆親父のぼったくりで売りつけられた欠けて使えなくなっていた工具を、
削り倒して加工したものです。

フォーク部分を広げたのもですが、アゴ部分もけっこう削ってますよ。
こいつをステアリングボックスシャフトに横から差し込んで締め上げていくのですが….
プーラー締め上げボルトが上向きです。
つまり車体下方向(地面方向)ではなく、エンジンルーム側にボルト頭が出るのです。
ボルトを締め上げるために工具を差し込むのですが、
激貧の錆屑工具では、その狭い空間にて痩身の力をこめて振り回せる工具がありません。
しかし、唯一の救いがありました。
“なが~ン”の女神様は見捨てていなかった。
“なが~ン”の車体はエンジンルーム内が機械きつきつに詰まっていません。
この上の空間はエキマニとマフラーの連結部分で、そこそこ大きい空間があるのです。
上からソケットレンチの長い延長を突き刺したら届くのです。
でも、ソケットレンチの延長をすると、
プーラーを締め上げるような力をまっすくに的確に伝えるのは…..。
ド素人の”なが~ン”にできるのか?
試してみたが駄目です。
捻った瞬間にプーラーがふらついてずれるのです。
そうなると、ここはインパクトレンチか?
インパクトならまっすぐ押すだけなのでプーラーもずれにくいのでは?
※用途が近い現行品はこちら
インパクトレンチ+長い延長+ソケットの組み合わせにて、
“なが~ン”のもっている大きいほうのインパクトレンチにて、ガツガツとやっちゃいました。
プーラーは、ずれずにがっちりくいつきました。
ガツガツ、ガツガツ…..
インパクトレンチが空打ちです。
まったく回る気配なしです。
コンプレッサーだけが爆音で回り続けます。
くそー、しょぼいコンプレッサーだからインパクトの力が無いってことか。
外れないので破壊工作へ|DIY最終手段
削り倒した”ポールジョイントプーラー”がめげる気配はないのです。そうなると….
ここで作業をあきらめて、組み戻してプロの整備士に預けてバカにされるか、
強引に破壊工作にでるかの選択です。
そうですよ。ピットマンアームの破壊工作ですよ。
時計を見ます。15時ですよ。
ピットマンアーム破壊する?やっちゃう?
破壊時間はどのぐらいかかるだろう。ブツブツ….
ピットマンアーム破壊工作したとして、
次に削り倒した改造工具が破滅したときはどうする?
ピットマンアーム破壊工作したらクラウンワゴンの自走は駄目だぞ。
足がなくなることになるので、
明日に市営無料バスを乗り継いで輸入工具屋まで道具を買いに行くとか…。
明日の天気は本降り雨ではないのね。それなら明日も継続作業できるなー。
とかなんとか、危ない方向に脳内回路が傾きます。
だって今思えば、熱くて熱中症でまともな理論があやしいのです。
ジムニー乗りの方で数人がしていたピットマンアーム破壊工作です。
やっちゃいますよ。
ピットマンアームを物理的に破壊工作とは……削り倒します。
火花を顔に被りながら削りますよ。
もちろんステアリングボックスのシャフトは削らないように超慎重にです。
狭い空間に高速回転工具を突っ込んで目の前40cmぐらいのところで火花ちらしてますよ。
それも寝転がって仰向けでの作業です。超絶危険なことしています。

ここまて削ったらピットマンアームの張力というのかな?食いつく力が緩むらしく….
インパクトレンチ+長い延長+ソケットの組み合わせにてエンジンルーム上からインパクトレンチで回したら….
ガツガツって、音が違います。
遅いながらも回り始めてます。
ガツガツガツ音。
コンプレッサーのエンジン音。
30秒打ち付けて3分ほど休憩。
ってのを5回ほどで外せました。

タイロッド側を外す
次は反対側のタイロッドへ固定しているナットです。

クラウンナットです。割ピン抜いてインパクトレンチでガツガツやりました。
こちらも相応に苦戦というか食いつきが大変だったのですが、
ステアリングボックス側と比べたら鼻くそレベルで外れました。
これでピットマンアームを抜き取りできました。
抜き取った直後、掃除する前のステアリングボックスのシャフト部分です。

この赤色のやつは、なんなのでしょう。
錆かと思ったのですが掃除したらなくなります。
接着剤のようなものなのかグリスなのか正体わからずです。
取り外したピットマンアームと、取り付けるピットマンアームの比較です。

純正部品なのでもちろん問題無しですよ。
取り外したピットマンアームの破壊工作した部分です。これだけ削るのに苦戦しました。

このぐらい削れば張力が弱くなって、
激貧なが~ンがもっているガラクタ工具でもなんとかなるってことなんでしょうか?
ともかく外れてよかった。
組み戻し
さあー、ここから折り返し点です。この時点で夕方5時です。
ステアリングボックスシャフトの先端を掃除するのはもちろんですが、
ピットマンアームを取り外して空間ができたので周辺も掃除します。
ついで仕事ですが油性シャーシブラックも吹き付けました。
掃除したステアリングボックスシャフト先端の写真です。

赤色の錆みたいに見えた謎物質は掃除で消えました。
シャフト自体も錆びていないと思います。
緑色のマークは、ミゾが飛んでいる部分に”なが~ン”が目印をつけてます。
ピットマンアームを差し込むときの位置あわせ目印です。
引きの写真です。シャーシブラックで周辺が黒く塗装されたのがわかってもらえますか?

ステアリングボックスの表面も掃除してシャーシブラックを塗りましたよ。

車体下から潜り込んで缶スプレー塗装なので、自分にも塗料が降りかかります。
地べたを這い回って作業しているので時々頭が触れているらしく、
髪の毛にもシャーシブラックが付着してなんだかなー。
もう夕方になると車体下は暗いです。
作業灯を出してゴソゴソです。
陽が沈む前に作業を終わらせるために、
ここからは写真撮影もちょっとだけになります。
ピットマンアームを組み戻します。
差し込み部分、ミゾ部分になにかグリスを入れるべきだろうか悩みます。
というかそのまま差し込んだらミゾ部分に錆が来て大変なことになるかと….
どのグリスにするかなんですが….
高速回転する箇所ではないので熱は無いよね。
でもナットを思いっきり締めこむようなところだよね。そうなると….
ド素人のバカ脳+激貧の手持ち部材からの選択にて、モリプテングリスを採用です。
モリプテングリスをなすくって組付けました。
尚、モリプテングリスは高荷重部の潤滑に使うもので、ピットマンアームの溝部分にも適していると考えてます。
ステアリンクボックス先端にトルクレンチが入らないので締め付けトルク管理ができません。
“なが~ン”のいい加減な手トルクにて、13Kgぐらいのトルク(ホイルナットよりはきつく締め付ける)にて締め上げました。
ナットから飛び出しているシャフトの先端が分解する前と同じぐらいなのを目視確認しておきます。
タイロッド側はトルクレンチにて4Kgにて締めてみました。もちろん割りピンもしますよ。
よっしゃー、ピットマンアーム組付けできたー。
舵取り機構をあちこち揺すってガタがなくなりました。

作業の邪魔になった壁部品(フロントフレームロット SUB-ASSY )です。
もちろん作業の合間にシャーシブラック塗装してますよ。

これの組み戻しはボルト4個をさくさくと締めるだけです。
このタイミングにてヤブ蚊の襲撃が始まりました。くそー、どんどん日暮れになっているってことだー。
今日、締めたボルトナットの先端にシャーシグリスをなすくって錆防止です。
蚊の攻撃でいらいらしながらも、あちこちの最終確認をしました。
よっしゃーって車体下から這い出まして、道具を片付けます。
あっ。完成写真撮影をしていないことに気づきます。
すでに車体下は暗がりですよ。あの下にはもう潜りたくありません。
蚊もいっぱい飛んでいます。
タイヤハウスから見えているタイロッドと固定しているナット部分だけ撮影しておきます。

つまらない完成写真が一枚だけです。
疲労
じっとり暑い中で、熱中症と背中合わせでの試行錯誤作業。
ヘトヘトのヘロヘロです。
今晩に車を運転するのは嫌だなー。と思ったのです。
これってロートルの始まりってことでしょうかね。
ともかく運転に自身がない疲弊体調って脳裏によぎったので今晩の出歩きはやめました。
ついては、部品交換後にどうなったかの感想は無し。
それでもガレージ敷地内で、溝蓋とかを乗り越えるときの感触が違うのは実感しています。
総走行距離メータ
作業後の総走行距離メーターです。

208123Kmです。
2ヶ月前に反対側のアイドラアームを交換したときは207348Kmでしたので、
左右の部品取り付け差は775Kmってことです。
さあー、これでステアリング周りは10年延命できたかな?
足回りのブッシュをどうしよう
次の課題は……
ダフルウイッシュボーンの、ブッシュ類の交換になるのかなー。
主治医からは「あんたならやれるやろ?」って
ニヒルに笑いながら言われちゃっているのですが….
道具がなー。って道具さえあればなんとか次もできそうなんだけどなー。
プレスが欲しいなー。
プレスがないと、あのごつい足回りのブッシュ抜き取るのが大変そうなのよねー。
ってブツブツ….
以上、本日のクラウン弄りでした。








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